1977 年 1977 巻 12 号 p. 1833-1837
レオルニチンとLまたはD-アスパラギン酸を三座で混合配位したコバルト(III)錯体を6種合成した,各異性体を吸収スペクトル,CDスペクトル,PMRスペクトルを用い可能な構造をそれぞれに帰属した。Co(D-aSP)(L-orn)のtransO5襯解N5異性体の吸収スペクトルは第2吸収帯で分裂した。活性炭存在下の水溶液中でこ浜らの6種の異性体は異性化した。平衡下の異性体比は`露05ε露N5:≠r4郷05ψ駕π5N5:o=50:14;29であった。.rを含む錯体での比は溶解度が低いため得られなかった。異怪化反応の速度は溶液のpHに依存した。すなわち低いpHでは遅く,高いpHでは増加した。有機物を添加すると異性化速度は小さくなった。その効果はピリジン,アニリンで大きく,エタノール,テトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシドで小さかった
。[Co(D-asp)(D-orn)]と[Co(L-asp)(L-orn)]を混合して活性炭を用いて水溶液中で異性化させると,[Co(L-asp)(D-orn)]と[Co(D-asp)(L-orn)]が生成したので,異性化反応は分子内はもちろんであるが分子間でも進行することがわかった。
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