1980 年 1980 巻 8 号 p. 1291-1294
水銀(I)イオンが水銀(II)イオンと水銀(0)に解離する不均化反応で不均化平衡定数[Hg2+][Hg]/[Hg22+]を水銀(I)イオン濃度10-7~10-8mol/lで測定した。実験は水銀(I)イオンが不均化して生成した水銀(0)の気-液分配平衡を冷原子吸光装置で測定することによって行なわれた。その結果,非常に短時間で不均化して生成した水銀(0)が気-液分配平衡に達し,不均化反応の物質収支より導いた式によって不均化平衡定数を決定することができた。不均化平衡定数は25℃,イオソ強度μ=0。1以下で(3.0±0.2)×10-9mol/lであった。また,水に溶解した水銀(O)の気-液分配平衡定数[Hg]gas/[Hg]aqを測定し0.40±0.02の値を25℃ で得た。
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