1986 年 1986 巻 11 号 p. 1571-1578
アントシアニンの構造は,従来,分解反応の結果から推定されてきた。糖のアノマー位の立体化学および有機酸や糖の結合位置についてその多くは曖昧のままであった。著者らは,天然アントシアニンそのものの1H-NMRの測定に初めて成功し,ビオラニン[1],アオバニン[3]やマロニルアオパニン[2]の立体化学を含めた構造決定をした。また,ツユクサの青色色素コンメリニンの真のアントシアニン成分は,[2]であって[3]ではないことがわかった。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。