1989 年 1989 巻 10 号 p. 1772-1777
非水溶媒屯ペルフオロ(2-メチル-2-ペンテン)〔1〕と2-メルカプトエタノール〔2〕との反応を,塩基の種類,滴下順序を変えて検討討した。その結果,反応生物は塩基の種類や滴下頂序にいちじるしく依存することを見いだした。たとえば,トリエチルアミン存在下,アセトニトリル溶媒中に〔1〕を溶解し,〔2〕を滴下する反応では,五員環化合物2-ペンタフルオロエチル-2-[1H一ペルフルオロ(1-メチルエチル)]-1,3-オキサチオラン〔4〕が,単一成分として生成した。逆に,〔2〕を溶解し,〔1〕を滴下する以外,上記と条件では,化合物〔4〕とジスルフィドのペルフルオロオアルアケルニケニル置換化合物〔7〕と数種の副生威物炉得られた。
また,トリエチルアミンをフッ化カリウムに代えた反応では,反応が遅いため,生成物は滴下の順序にあまり影響されず,生成物として五員環化合物〔4〕,七員環化合物5,7-difluoro-5-pentafluoroethy1-6-triHuommethy1-2,3-dihydro-5H-1,4-oxathiepin〔5〕,ペルフルオロアルケニル基がメルカプト墓に置換したアルコール化合物〔3〕,およびメルカプト基とヒドロキシル基に置換したニ置換体化合物〔6〕が得られた。これらの反応および反応機構に検討を加えたので,その結果について報告する。
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