日本化学会誌(化学と工業化学)
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チオセミカルバジドからシアノヒドラジン誘導体の合成 相間移動触媒を用いたアルキル化反応
栗原 博之服部 博志熊本 高信
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1997 年 1997 巻 6 号 p. 412-418

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抄録

相問移動触媒(以下PTCと略記する)として知られている,ベンジルトリエチルアソモニウム塩化物(以下BTEACと略記する)と水酸化ナトリウム水溶液の存在下において,チオセミカルバジドと塩化ベソジルとを反応させたところ,1,1,2-トリベンジル-2-シアノヒドラジン(1a)が得られることを見いだした.また他のハロゲン化アルキルである,1-プロモ-2-フェニルエタン,臭化アリルおよび臭化ブチルからも,それぞれ対応する,シアノヒドラジン誘導体を得ることができた.さらに,チオセミカルバゾンと,先に用いたハロゲン化アルキルとの反応を同様の反応条件下で行った結果,目的とするアルキルシアノヒドラゾン誘導体をr比較的よい収率で得た.

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