健康医学
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肝嚢胞腺腫と鑑別困難であった肝内結石症の1例
本田 義和遠嶋 善東山本 友喜人木村 寛子藤原 広和小川 健二角本 陽一郎塚田 信廣岡野 裕鈴木 修大川 日出夫桐生 恭好
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キーワード: 肝内結石症, 肝嚢胞腺腫
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1997 年 12 巻 3 号 p. 296-300

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抄録
人間ドック健診の超音波検査で,肝内石灰化像を指摘されたが,肝嚢胞腺腫および嚢胞腺癌との鑑別に困難をきたした肝内結石症の1例を経験した。症例は57歳男性。自覚症状なし。腹部超音波検査で,肝左葉域に強い石灰化を伴う不整形の腫瘤様部分を認あた。腹部血管造影検査で肝内胆管結石を強く示唆されたが,CT,MRIでは,肝嚢胞腺腫および肝嚢胞腺癌が疑われ,共にmalignant potentialの高い疾患であることより手術となった。摘出肝は,cysticに拡張したS2の胆管とその中に結石と胆泥が充満していた。悪性所見は認められなかった。
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© 公益社団法人 日本人間ドック学会
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