健康医学
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人間ドック健診で貧血を指摘され精査で発見された血小板無力症II型の一例
本間 由香里峠岡 健司播磨 喜代美細見 博子河崎 瑞枝中島 百合子梅田 裕子向井 登司子下村 恵子酒井 美佳野田 豊和細川 洋平西村 伸治植田 豊藤井 浩
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2000 年 15 巻 1 号 p. 53-56

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抄録
症例は65歳の男性で人間ドック健診で貧血を指摘され,精査で鉄欠乏性貧血と診断された。同時に実施した出血傾向の精査で,血小板の数形態には異常を認めないが,出血時間の延長,血小板停滞率の低下,また凝集能においてADP,コラーゲンに対して著減が認められたが,リストセチン凝集は正常であった。Macfarlane法による血餅退縮は軽度低下。フローサイトメトリーによる血小板膜上のαII bβ3発現量は9.2%であった。以上の結果から血小板無力症II型と診断され,また遺伝子解析から点変異の遺伝子異常が明らかとなった。
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© 公益社団法人 日本人間ドック学会
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