2001 年 16 巻 2 号 p. 171-174
人間ドック子宮頸癌検診において,健常者集団で,しかも未婚や未産が増加し,さらに少子化や高齢化しつつある現今,コルポスコピー診不適例や頸管の狭小化が目立っている。このような理由で,従来使用している綿棒による細胞採取は不十分なため,当健診センターでは,平成8年4月からサイトブラシを導入し比較検討した。すなわち(1) 変性のない頸管内膜細胞の採取は可能か否か,(2) 採取細胞量の多寡,(3) 狭小化した子宮頸管内へは容易に挿入が可能か否か,(4) 病理細胞診断不能例の有無などの項目について調査した結果,綿棒と比較しサイトブラシの有用性が認められた。