健康医学
Online ISSN : 2186-5019
Print ISSN : 0914-0328
ISSN-L : 0914-0328
厚生省「肥満とやせの判定表」普通体重における脂肪肝について―特に耐糖能異常の関与及び血清生化学検査値について―
中村 保子金井 君江石井 秀和飯塚 春太郎片貝 重之酒井 正勝大屋 賢治神保 弘美
著者情報
キーワード: 耐糖能異常, 体重, 脂肪肝
ジャーナル フリー

1991 年 6 巻 1 号 p. 32-37

詳細
抄録
厚生省「肥満とやせの判定表」における普通体重では9.8%に脂肪肝が認められ,その約半数には耐糖能異常が認められた。さらに脂肪肝ではSGOT,SGPT,LAP,CHE,TGが有意に増加していた。やせぎみ及びやせすぎでの脂肪肝の頻度が3.0%である事から普通体重でも特に耐糖能異常例では脂肪肝の危険が生じると思われる。耐糖能異常は普通体重の31.3%に認められ,耐糖能正常に比べTGが有意に増加していた。やせでの頻度4.5%に比べ,普通体重耐糖能異常での脂肪肝の頻度は18.6%で明らかに増加していた。脂肪肝,耐糖能を指標とすると「やせぎみ」が耐糖能異常の頻度が最も低く,脂肪肝の頻度も低く適当な体重と思われる。
著者関連情報
© 公益社団法人 日本人間ドック学会
前の記事 次の記事
feedback
Top