農業問題研究
Online ISSN : 2434-2203
Print ISSN : 0915-597X
論文
北海道水田地帯における農業構造の変動と特質
─農業センサス分析を主とした接近─
細山 隆夫
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2018 年 50 巻 1 号 p. 16-25

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抄録
本稿では最近の北海道道央水田地帯における農業構造変化の到達点,及びその特質を明らかにした.そこでは,今も後継者不在高齢農家の形成とその離農が進行しつつ,一方で残る農家群によって離農跡地が集積され,いっそうの大規模化が進む実態にあった.具体的には①土地持ち非農家の貸付け農地の売却,また離村の動きが強まっていた.②また,借地展開は鈍化したものの,なおも農地売買は活発となっている.③そうした下,階層分化,規模拡大という路線は変わることなく,着実に進行していたのである.
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© 2018 農業問題研究学会
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