抄録
栃木県内における2005年河川水質調査のデータを用いて,鬼怒川水系,渡良瀬川水系,那珂川水系の多変量解析を行った.データには,水素イオン濃度,生物化学的酸素要求量,浮遊物質量,溶存酸素量,大腸菌群数,化学的酸素要求量,全窒素,全リンの8つを用いた.クラスター分析によって各調査地点をグループ化することで,水質が低下している地点を抽出することができた.さらに,各グループの水質低下の原因を,主成分分析によって明らかにすることができた. これらの解析は水環境保全の指針として有用であると考えられる.