抄録
本誌の読者は,産業連関表について基本的な知識をお持ちの方がほとんどであると思われます.しかし,産業連関分析をしてほしいと依頼を受けた場合,実際に分析をすすめていく段になると,いろいろと乗り越えなければならない問題点や疑問点がでてくるものです. そこで,今回から3回にわたり分析の依頼を受けた場合を前提として「最終需要の与え方」「生産誘発額の計算」「生産誘発額からの発展的分析」について実務上の留意点を挙げることとし,これまでの講座の体系に準じて理論編と実務編に分けて,簡単平易に説明していきます.