抄録
近年、電子部品に対する高周波化の要求はますます高くなってきている。コンデンサの分野ではGHzレベルに対応できる製品が期待されているが、高周波誘電体材料では20-60GHzという極めて高い周波数領域での性能、特に損失改善が強く求められている。また、温度特性に対しては周波数帯域に関わらずほとんど変動しない材料が必要とされている。誘電損失が格子振動の影響を強く受け、温度特性が主として誘電率の温度係数に支配されることは既に知られている通りである。本講演ではこれら2つの特性改善を目的とした高周波セラミックス・単結晶材料のキャラクタリゼーションを紹介し、将来実現可能な応用技術について紹介する。