抄録
マイクロ波応用分野で誘電体薄膜を用いた可変容量素子の研究が近年盛んになりつつある。エピタキシャル成長した(BaSr)TiO3薄膜は高誘電率が得られるという報告がある。マイクロ波帯で使用するため、これまでの研究例ではMgOなどの単結晶基板上に電気伝導の良いPtを下部電極として用いている。しかしながら実デバイスとして使用するためにはSiとの融合が不可欠である。これまでの研究でSi基板上に適当なバッファー層を導入することによりPtを(001)配向でエピタキシャル成長させることに成功した。本研究では、さらにエピタキシャルPt膜上にBSTをエピタキシャル成長させ、その誘電率、誘電損失を測定した。