日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第18回秋季シンポジウム & 第1回アジア-オセアニアセラミック連盟国際会議
セッションID: 1P31
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近接気化型CVD法の析出速度の向上
*西野 純一大塩 茂夫齋藤 秀俊
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抄録
 近接気化型CVD法は酸化物膜を低温で製膜することが可能で,現在,その構造はCVD中最も単純で,基板加熱の放射熱を利用して原料の金属錯体を加熱し気化させるため一般のCVD法で用いられるキャリャーガスを加熱する必要がなく省エネルギーであるという特徴を持つ。しかし,低い基板温度の条件では析出速度が低く膜厚を厚くするためには析出時間がかかってしまい,結果的にエネルギーを消費してしまう問題がある。この問題を解決することは,従来のキャリャーガスを用いる古いタイプのCVD法に比べ遙かに少ないエネルギーで製膜できることを意味する。 上記の問題を解決する方法として,基板上に核をあらかじめ形成することによりZnOの析出速度が向上することを見いだした。未処理の場合と比較して,基板に前処理した場合,ZnO粒子の密度は高くなりその粒径は小さくなっていることがわかる。また,前処理としてZnO核を形成した場合のZnOの析出速度は前処理なしの0.58nm min-1から45 nm min-1へと向上した。
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©  日本セラミックス協会 2005
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