抄録
圧電材料は,センサ,アクチュエータ,発音部品などに広く使用されている「多機能スマート材料」であり,そのほとんど全てにおいて,有害元素である鉛を含むPb (Zr,Ti)O3 (PZT)を主成分とする材料が使用されている.我々は,ニオブ系圧電材料である (K,Na)NbO3をベース材料にして,250℃以上のキュリー温度を有し,圧電アクチュエータd33定数が416pC/Nに達する非鉛圧電材料を開発した.圧電特性の向上は,相境界 (MPB: Morphotoropic phase boundary)の形成を用いた組成設計と,結晶配向による組織制御により達成した.本報告では,開発したニオブ系非鉛圧電材料の設計手法と特性について紹介する。特にMPBを用いた組成設計によるニオブ系非鉛材料の圧電特性の向上ついて説明する.