抄録
ストロンチウムタンタレート固溶体のバリウム置換による構造変化と光触媒活性に関して研究を行った。試料の合成は錯体重合法によりSr : Ba : Ta = (1-X) mol : X mol : 1 molの金属イオンのモル比で行った。相の同定は粉末X線回折を用い、リートベルト解析により構造の組成依存性を検討した。組成X=0-0.1において試料は Sr2Ta2O7単相で、X=0.15 and 0.2では少量のBa5Ta4O15相を含んだSr2Ta2O7相であった。X=0.4においては、Sr2Ta2O7, Ba5Ta4O15, tetragonal BaTa2O6 の三相共存であることが確認された。X=0.6-1.0では、Ba5Ta4O15とtetragonal BaTa2O6の混合相であった。水の水素と酸素への分解反応は、X=0.2付近で最大活性となった。