抄録
セリア_-_ジルコニア固溶体(CeZrO4)は、酸素の吸蔵および放出能が大きいために、自動車排ガス浄化触媒の助触媒材として用いられており、排気ガス処理効率を増大させることが明らかにされている。しかしながら、この固溶体の結晶構造の温度依存性に関する正確な構造解析は行われていない。そこで本研究では、セリア_-_ジルコニア固溶体の高温中性子回折測定を行い、リートベルト解析を行うことにより、結晶構造を研究することを目的とした。つまり、粉末中性子回折装置(HERMES)を用い室温から1550℃の温度範囲において空気中で測定を行い、プログラムRIETAN_-_2000を用いてリートベルト解析を行い、結晶構造の精密化を行った。