抄録
オリビン構造を有するLiFePO4は、構造の安定性や鉄を主成分とすることなどから、リチウムイオン二次電池の次世代正極活物質として期待されている。また、本活物質は約3.4V(vs. Li+/Li)に平坦な電位を持ち、有機電解液中のみならず水溶液中でも安定してLiの挿入脱離が行われることから、固-液界面での界面反応を調べる上でも非常に興味深い材料である。本研究では、水溶液中で安定した反応が行われるLiFePO4を合成することを目的として、水熱合成法を用いて合成を行い、その電気化学的特性を評価した。