抄録
ZrB2とTiB2の固溶体は単体よりも機械的特性が向上することが報告されている。しかし、これらの物質は緻密な焼結体を得ることが難しい材料として認識されている。本研究では、低温短時間で緻密な焼結体を得ることができる放電プラズマ焼結(SPS)法を用いてZrxTi1-xB2固溶体セラミックスの作製・評価を行い従来法であるホットプレス(HP)法と比較した。SPS法を用いることで、HP法より焼結温度が300℃も低く保持時間も1/12程度で、HP法と同程度の相対密度・ビッカース硬度・電気伝導度をもつ焼結体を得ることができた。また、SPS法による低温・短時間での焼結により組成変動幅の小さな固溶体を得ることが出来た。