日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2008年年会講演予稿集
セッションID: 1L20
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O2−およびOHイオンを包接した12CaO7Al2O3結晶の異なるケージ構造変化と包接陰イオン分布
*野村 尚利林 克郎神谷 利夫平野 正浩細野 秀雄久保田 佳基高田 昌樹
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抄録
ナノポーラス結晶12CaO7Al2O3(C12A7)の結晶構造は、正に帯電したかご状構造(ケージ)より構成されており、化学量論組成の場合、全体の1/6のケージに“フリー酸素イオン”と呼ばれるO2−イオンが包接されることで電荷の中性が保たれている。このフリー酸素イオンはClやOHなどの典型的な一価陰イオンから、OやHのような通常不安定な活性イオン、さらには電子(e)への置換が可能であり、これによりC12A7に様々な機能性を付与できる。陰イオンが包接されたケージにおいては、そのイオンの負電荷によってケージ骨格の構造緩和が理論計算より予測されているが、実験的には明らかにされていない。本研究では、一価・二価陰イオンとしてそれぞれOH、O2−イオンを包接したC12A7の放射光X線回折データをMEM/Rietveld解析を行い、それらの結晶構造の違いを明らかにする事を試みた。
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©  日本セラミックス協会 2008
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