抄録
本研究ではアルミネート相量の異なるセメントの流動性に及ぼす分散剤後添加の影響について検討した。
実験材料としては、分散質として普通ポルトランドセメントとエコセメントを使用し、分散剤としてポリカルボン酸系の分散剤でグラフト鎖であるポリエチレンオキシドの重合度が34である櫛型高分子を使用した。
普通ポルトランドセメントでは、水と分散剤を同時に添加する(同時添加)場合と接水1分後に分散剤を添加する(後添加)場合とで、流動性にほとんど差が見られなかった。しかし、エコセメントでは、分散剤を後添加することで、同時添加の場合に比べて流動性を改善することができた。