抄録
Suchomelらが報告した Bi(Zn0.5Ti0.5)O3-PbTiO3セラミックスは鉛フリーではないが、高キュリー点 (TC; 約530-730℃)を有する環境低負荷型の高温圧電材料として期待されるが、巨大格子歪 (c/a = 1.11 )を有するため、いまだ強誘電性と圧電性は確認されていないのが実情である。そこで本研究では、Biの一部をLa、Znの一部をMgで部分置換し、格子歪の大きさを制御することにより前述の機能発現を試みた。ここでは、(1-x)(Bi1-yLay)(Zn0.5-zMgzTi0.5)O3-xPbTiO3セラミックスを作製し、その諸特性を調べ興味深い知見が得られたので報告する。