抄録
56歳,男性。膵頭部に囊胞性病変とVater乳頭口の開大を認めた。EUSでは結節状隆起を伴う多房性囊胞性病変を認めたが,ECDUSでは結節状隆起に動脈性血流は検出されず,肥厚した囊胞壁内に検出された。分枝膵管型IPMCと診断し幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した。切除標本の病理組織では,粘液塊を囊胞内に有するIPMCであった。結節状隆起は粘液塊との鑑別を要したが,囊胞壁動脈性血流の描出が診断に有用であった。IPMTs8例の検討でもIPMCの診断には,ECDUSによる血流診断が有効であった。