抄録
大腸癌イレウスを術前金属ステントSEMS留置で解除,腹腔鏡下大腸切除(LAC)し得た2症例を報告する。症例1:50歳代女性。多発肝転移を伴うS状結腸癌イレウスに対しSEMS(18×100mm,UltraflexTM)留置しイレウス解除を行い食事開始,留置後8日目にLACを施行。大腸の拡張浮腫はなく,腸間膜に軽度の浮腫が認めたが手術は問題なく施行可能,術3日目に食事開始,7日目に肝臓グループに移管し術前経皮経肝門脈枝塞栓術を施行の後に肝切除を行った。症例2:60歳代男性。S状結腸癌イレウスに対してSEMS(22×100mm,Niti-STM)留置しイレウスを解除し食事開始,留置後6日目にLACを施行,術後3日目食事開始,術後7日目に合併症なく退院した。考察:大腸癌イレウスに対するSEMS留置は早急に経口摂取が可能で栄養状態の改善から腸管の浮腫が軽度でLACが安全に施行出来る事から,究極の低侵襲治療としてさらなる患者のquality of lifeの改善が期待できる。