Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2187-4999
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症例
ESDとendoscopic unroofingを施行した大腸多発脂肪腫の1例
高橋 玄田代 良彦丹羽 浩一郎小野 誠吾石山 隼杉本 起一秦 政輝神山 博彦柳沼 行宏小島 豊五藤 倫敏田中 真伸仙石 博信奥澤 淳司冨木 裕一坂本 一博
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2010 年 77 巻 2 号 p. 128-129

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抄録
Endoscopic unroofing(EU)は消化管粘膜下腫瘍に対する内視鏡治療の一つで,腫瘍の上半分を切除すると残った腫瘍が自然に脱落し出血・穿孔などの合併症が少ないとされる。今回大腸多発脂肪腫に対しESDとEUを施行したので報告する。患者は62歳女性。検診の大腸内視鏡(CF)で粘膜下腫瘍(SMT)が認められ紹介となった。CFで上行結腸に5cm,横行結腸に2.5cmのSMTが認めら,いずれも表面平滑・黄色で脂肪腫と診断した。上行結腸の巨大脂肪腫は腸重積の可能性からESDによる切除を予定し,横行結腸の脂肪腫は経過観察も可能であったが患者とのinformed consentによりEUを予定した。ESDは経過良好であったが,EUは腫瘍の突出は途中で止まり,粘膜の再生が起こり結果的に腫瘍切除には至らなかった。EU時の粘膜と粘膜下組織の切除量が少ない事が原因と考えられた。脂肪腫など大腸SMTに対する内視鏡治療として従来までのpolypectomyやEMRに加え,ESDや合併症の少ないEUは有効な方法の一つになる可能性があると考えられた。
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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