抄録
過去10年間に当科で手術を施行した小腸腫瘍は15例,そのうち悪性疾患は10例,良性疾患は5例であった.すべての症例が有症状,術前に診断がついた症例は11例であった.良性疾患は全例術前診断がつき,腹腔鏡手術を完遂した.近年の画像診断の進歩により従来発見が困難であった小腸腫瘍の診断が可能となっている.小腸は可動性に富む臓器であり局在診断がついていれば比較的容易に鏡視下手術が施行できる.悪性疾患は6例が小腸癌,2例が悪性リンパ腫,1例が平滑筋肉腫,1例がGISTであった.9例に開腹手術,小腸癌の1例に腹腔鏡手術を施行した.進行して発見された小腸悪性疾患の予後は悪く早期発見が課題であると考える.