順天堂医学
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特集 プロスタグランジンの基礎と臨床
プロスタグランジン療法の今後の問題点
水島 裕
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1984 年 30 巻 4 号 p. 455-458

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抄録
ある学者によると, 将来の医薬品の50%以上がPGあるいはPG関連物質で占められるという. それだけに, PG療法の将来は明るいと一般に考えられている. 本稿では, PGE1とPGI2を中心に, PG群の臨床応用の問題点と近い将来解決されると思う対策について述べた. 治療薬としてのPG群の問題点は, 薬理作用, 臓器分布の面で非選択的であること, 代謝が速いこと, 不安定であることである. これらに対して, 化学構造の修飾, 剤型上の工夫など種々の対策が現在すでになされている. 今後, これらの研究の進歩により, 他のPG群も含め, PGは種々の疾患の治療に欠かせない治療薬となろう.
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© 1984 順天堂医学会
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