順天堂医学
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特集 各種外科領域における再建手術の進歩
形成外科領域におけるマイクロサージャリーを利用した再建手術
梁井 咬
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1991 年 37 巻 3 号 p. 333-355

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抄録
マイクロサージャリーの発展によって, 各外科領域における再建手術の幅が広がりつつある. 形成外科学は, 従来より体表の再建手術を専門領域のひとつとしてきたが, 最近のマイクロサージャリーの発展とともに, 形成外科領域における再建手術の進歩にも目を見張るものがある. マイクロサージャリーによる再建が可能になったことにより, 従来の方法では再建できなかったような組織欠損をも修復することができるようになった. その結果, 皮膚悪性腫瘍に限らず, 諸外科領域で扱われる各種悪性腫瘍の摘出も広範囲に行うことが可能となり, 悪性腫瘍に対する治療結果も格段に良好になっている. 本稿では, マイクロサージャリーを利用した再建手術の原理と, 現在, 形成外科領域において行われているマイクロサージャリーを利用した再建術について述べる. なお, 頭蓋底の再建および舌口腔底部の再建の詳細については, 本特集の別項に述べられているので割愛した.
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© 1991 順天堂医学会
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