抄録
目的: 高齢者急性期病院医療職の地域連携に関する意識と行動を調査し, 患者の早期退院を円滑に促進するための地域連携の方策について検討する.
対象: 高齢者急性期病院に勤務する看護師のうち同意の得られた198名
方法: 独自に作成した無記名自記式質問紙を配布し, 留置法にて回収
結果: 回収数198 回収率80.8% (有効回答率98.5%)
患者の入院時から退院まで患者・家族と接する時間が多く, 早期退院を促進するキーパーソンである看護職に焦点を当てて分析検討した. 看護職の地域連携に関する行動ではサマリー送付が最も多く, カンファレンス実施は最も少なかった. 地域連携に必要な事業や制度, 用語についての認知は低かったが地域連携への関心は非常に高かった. 地域連携に関する認知の高い群の方が認知している用語の数は多く用語の認知の高い者の方が社会資源を紹介した経験は多かった.
結論: これらの結果から以下のような結論を得た.
1. 地域連携および患者の退院後の状況についての関心は非常に高い.
2. 地域連携の認知の程度は比較的低い.
3. 地域連携に関連する用語の認知には勤務年数との関連はほとんどない.
4. 地域連携に関連する用語について認知している人は社会資源紹介についても高い割合で実施している.
看護職への地域連携に関する意識の高揚と共に, 地域連携室を活用した退院促進のための方策を検討する必要性が明確となった.