抄録
筆者らは,記憶障害を有する在宅の患者の支援にICTを応用した,「情報セラピーインタフェースの研究開発」を行っている.在宅患者の端末にネットワークを介して,患者の情緒を安定させるコンテンツや,行動を支援するコンテンツを提示することで,患者のある程度の自立を可能とし,家族介護者の負担を軽減することが目的である.家族介護者などとのグループインタビューなどでICTによる在宅介護支援のあり方を検討し,(1)患者の問題行動の抑制,(2)患者が一定時間集中できるコンテンツの提示,(2)患者の日常生活のガイダンスに絞って研究開発を進めてきた.そしてこれまで,「思い出ビデオシステム」,「写真共有を用いた遠隔傾聴システム」,「コンテンツ提示によるスケジュール支援システム」などの実証評価を実施したので,それらを報告する.