主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
回次: 32
開催地: 鹿児島県鹿児島市 城山ホテル鹿児島
開催日: 2018/06/05 - 2018/06/08
多くのソーシャルネットワーキングサービスは,ユーザがタグと呼ばれる任意の文字列を付与することで投稿されるコンテンツを管理するソーシャルタギングシステムを採用している.ソーシャルタギングに用いられる語彙は多様であり,新しい語彙が生み出されるメカニズムについて様々な研究がなされている.サービス全体をみるとソーシャルタギングシステムの振る舞いは概ねYule-Simon過程で説明できる.しかしながら,個々のタグの累積出現回数に注目してみると,Yule-Simon過程が予測する値から逸脱するタグが存在して,Yule-Simon過程ではその逸脱の分布が指数関数的減衰を示す.しかし,実際のサービスからはYule-Simon過程では捉えきれない大きさの逸脱をもつタグが多く存在することがわかっている.そこで本研究では実データにおけるYule-Simon過程からの逸脱の大きさを確認し,Yule-Simon過程を拡張したモデル,FILOモデルを提案し比較した.結果として,FILOモデルは実データにより近い振る舞いを再現することができた.