人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第32回 (2018)
セッションID: 3H1-OS-25a-01
会議情報

日米欧の地域特性に着目したAI倫理ガイドラインの比較
*上村 恵子小里 明男志賀 孝広早川 敬一郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究では国内外における人工知能(AI)技術の倫理、法、社会的課題(ELSI)検討団体が報告したガイドラインや提言について、特徴や相違点を整理し、各国および地域の国民性と関連付けて考察した。日・米・欧の各地域で発行されたガイドラインを対象として、頻出する語句や項目に着目して特徴を整理すると、日本のガイドラインでは研究者倫理や技術面の原則が中心であることに比べ、欧州では人の権利や責任に重点を置き、米国では自律型兵器の長期的なリスクにも積極的に言及しているなど、特徴の違いがみられた。これは、各国の宗教観やルール作りに対する考え方などの国民性や価値観の違いから生じるものと推察される。今後、国際的な議論において協調が求められる中で、このような価値観や考え方の違いをふまえ、より深い相互理解が求められると考える。

著者関連情報
© 2018 一般社団法人 人工知能学会
前の記事 次の記事
feedback
Top