対話行為における説得による作業意欲の分析

抄録

本研究では，作業者がキャラクタに対して，作業の重要性を説得して納得させるという説得ゲームを行い，作業者の作業意欲が向上するか否かを分析した．作業者は説得に失敗した際，作業者はより作業の重要性を確認するため，作業意欲が向上すると考えられる．本実験では，どのような説得に対しても納得するシステム（従来システム）とキャラクタが内容次第では説得を受け入れない，説得の成否を取り入れたシステム（提案システム）の2種類を用意し，それぞれを比較，評価を行った．その結果，従来システムと比較して，提案システムでは作業前の意欲が向上する傾向があることを示せた．また，作業中の集中の感情に関して，従来システムでは減少しているのに対し，提案システムでは変化しないという結果を示せた．