主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2021年度人工知能学会全国大会(第35回)
回次: 35
開催地: オンライン
開催日: 2021/06/08 - 2021/06/11
現在,日本では少子高齢化が急速に進んでおり,製造業における労働力不足が続くことが懸念されている.この課題を解決するために,人と同じ空間で働くことができる協働ロボットが導入されている.円滑に共同作業を行うためには,ロボットが人の行動や意図を推測し,人に合わせて行動を取る必要がある.しかし,現在の協働ロボットは人とインタラクションしながら作業を行うことは難しい.本論文では,他者が介入した場合にも柔軟に自分の行動を決定する行動選択ネットワークを提案する.提案手法では,Agent Network Architecture(以下ANA)を拡張し,他者の内部状態の推測と自分の行動のプランニングの両方を可能にした. 実験は積み木タスクで行い,他者の介入の仕方によって,自分の行動系列がどのように変化するか検証した.結果は,他者が協力的なときは他者の意図に合わせた行動,他者が邪魔をするときには挽回する行動,他者が何もしないときには自分だけでゴールを達成する行動を取ることが確認された.いずれの場合も臨機応変に自分が実行すべき行動を選択し,最終的にゴールを達成することが出来た.