人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 1Win4-80
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ゴム材料物性値に影響する工程・環境変数の因果推論に基づく動的解析に関する検討
*張 華瀛藤後 廉前田 圭介小川 貴弘長谷山 美紀
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抄録

ゴム材料の物性推定は,ゴム材料開発の高度化において必要不可欠である.従来研究では,物性の正確な推定のために,製造過程における工程要因や,気温や湿度等の環境要因が物性に与える影響に着目し解析が行われてきた.これらの研究において,環境要因も物性に影響を与えることが示唆された.しかしながら,従来研究では,季節変化等の時系列変化を考慮しておらず,解析対象変数の詳細な関係性は未だ明らかとなっていない.そこで本研究では,動的データに基づき工程・環境要因がゴム材料の物性に与える影響を分析する手法を新たに提案する.具体的に,因果探索手法を用いて,外部要因と物性との因果関係を構築し,時系列に基づいてデータストリームで構築された因果モデルを更新する.実験により,物性の因果関係の時系列で変化することが確認された.時系列を考慮した因果モデルを構築し,その変化を観察することで,物性と各変数との関係性をより詳密に明らかにすることが期待できる.

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