経路に基づく反実仮想説明は,訓練された分類器から望ましい予測結果を得るために,入力特徴量から経路を提案する説明手法である.この説明手法の需要は、ローン審査や健康診断といった領域で高まっている.しかし,従来の手法にはいくつかの問題がある.具体的には,提案される経路がジグザグになり解釈が難しいことや,スパース性の追加が困難であることが,課題として挙げられる.これらの課題を解決するために,本論文では,曲線のエネルギー最小化問題の解として経路を定義し,その最適化問題を有限差分法で近似し,非線形計画問題へ帰着させる手法を提案する.理論では,エネルギー最小化問題にこの近似手法を使って,積分区間の分割数の-1/2乗で評価できることを紹介する.実験では,滑らかな経路の取得できることと,およびスパース性を確認し,具体的には従来手法の必要な特徴量を73%に抑えられることを確認する.