主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2025年度人工知能学会全国大会(第39回)
回次: 39
開催地: 大阪国際会議場+オンライン
開催日: 2025/05/27 - 2025/05/30
自動和声分析は楽譜を入力とし,(局所)調とそのセグメント,和音(音度)記号とそのセグメントを同時に認識するタスクである.先行研究では,人間の専門家の分析事例を教師データとした深層学習が主流となっているが,未だ教師データは数百曲程度と少なく,古典派時代の楽曲に偏りがあるのが現状である.本稿では既存の教師データに含まれていないJ. S. Bachの「オルガン小曲集」を題材とする.この曲集は教会旋法の影響が残る点や対位法的な作曲スタイルなど,古典派時代の楽曲にあまり見られない特徴を有している.この曲集に対し,既存の教師あり学習済和声分析モデルと,J. S. Bachの4声コラール集で事前学習した教師なし和声分析モデル,をそれぞれ適用して和声分析を試みる.その分析結果をオルガン専門家による分析と比較・考察する.