主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2025年度人工知能学会全国大会(第39回)
回次: 39
開催地: 大阪国際会議場+オンライン
開催日: 2025/05/27 - 2025/05/30
本研究では、食事調査データを用い、健康課題の改善に資する定量的・個別的な食習慣改善提案の枠組みを構築することを目的とした。対象は男性718人、女性1326人で、58種の食品摂取量(g/day)を個人の総摂取量で割った値を分析に使用した。アウトカム変数には食塩摂取量(g/day)、トリートメント変数には味噌汁摂取重量比(/day)を用い、これを男女別に標準化してバイナリー変数(T={0,1})として処理した。 結果として、米の摂取重量比がアウトカムに最も寄与し、高い割合(>0.25)では介入効果が1.51(g/day)、低い割合(≦0.25)では1.16(g/day)と差が生じた。また、具体的なケースとして、米の摂取重量比が一定値を超える場合に介入効果が顕著に現れる例もあり、その効果の一部は米以外の食品の摂取の影響を受けている可能性が示唆された。 これにより、個人の米摂取重量比が、味噌汁による食塩摂取量低減において重要な役割を果たすことが分かり、食習慣の改善策を検討する際に食品間の相互作用も考慮すべきことが示唆された。