人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 3S5-GS-2-03
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学習データを動的にすることによる,プラント・産業設備の機械学習精度向上技術について
*茂木 悠佑鈴木 由宇河野 幸弘
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抄録

IHIでは,設備の稼働データの活用に取り組んでいる。弊社で製造しているプラントや生産設備などの製品は,各種産業・社会活動に用いられるため,安定して高精度な分析結果を提供することが,お客さまの価値向上や社会課題の解決につながる。しかし,設備の動作モードの変化や外気温の影響による状態変動など,動作環境の変化によって内部状態がダイナミックに変化するケースでは,一般的な機械学習手法では誤検知や精度の劣化を生じることがある。そこで,時々刻々と動作環境が変化する設備であっても,その環境に適した学習用データ群を動的に選ぶことによって高い精度で分析を行うことができる,動的な学習データの更新技術を適用した機械学習手法を開発した。この手法は,異常診断やプラント・生産設備の運転効率の向上といった,幅広い用途に有効である。本稿では,この技術の概要について紹介し,オープンデータを用いてその有効性を確認した結果について紹介する。

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