人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 3Win5-40
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GPTを用いたチャットボットによるいじめ相談窓口の試作
*平栗 友希菜中口 孝雄上野 未貴孫 宜蒙今井 正治
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抄録

いじめは深刻な社会問題であり、早期の発見と解消が求められる。しかし、いじめ被害者の中には相談しないケースも多く、気軽に相談できる状況を作ることが課題である。 本研究では、ユーザーのネガティブな感情の軽減と相談のハードルを下げることを目的として、GPTを用いたチャットボットによる相談窓口を提供する。クラウドサービスを介してChatGPT-4oのAPIを組み込み、異なるキャラクター設定を施したGPTと対話できる仕組みとした。カウンセリング技法を活用し、ユーザーの友人として振る舞う設定を導入することで、気軽な相談と解決策の提示を両立させた。 いじめは被害者がその事実を表に出さないという難しさがある。京都コンピュータ学院の生徒を対象にシステムを公開し、Googleフォームを用いた評価を実施したが、回答者が少なく、相談したい悩みがあると答えた人もいなかったため、カウンセリング機能の有効性を十分に検証できなかった。一方、「相談しやすいアプリ」との評価があり、相談のハードルを下げる効果は一部確認された。今後、アンケートの回答数を増やし、より詳細な評価を行うことが課題である。

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