人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 4A1-GS-10-03
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大規模言語モデルを用いた自然言語入力による看護師勤務表生成手法の検討
*太田 満久西林 孝風間 正弘
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抄録

看護師の勤務表作成は、夜勤回数や必要なスキルの組み合わせ、病院独自の制約など、考慮すべき条件が多岐にわたる煩雑な作業である。数理最適化の分野では、ナーススケジューリング問題として長年研究が進められてきたが、実際の勤務ルールを数理最適化問題に定式化するには専門的な知識が必要となり、普及しているとは言い難い状況である。そこで、本研究では、自然言語で記述された勤務ルールを数理最適化モデルへ自動変換する手法を検討する。 大規模言語モデル(LLM)を用いた数理最適化問題の自動定式化に関する研究は進展を見せているものの、現実に即した複雑な問題では依然として十分に機能しない事例が多い。その要因の一つとして、数理最適化問題として取り扱う際の問題空間が広大であることが指摘されている。本研究では、問題空間をナーススケジューリング問題で一般的に想定される条件に限定することで、LLMによる数理最適化問題への変換を試みた。初期的な検証の結果、自然言語入力のみで勤務表を自動生成できる可能性が示唆された。本研究は、医療現場における効率的な勤務表作成を支援する一助となることを目指す。

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