抄録
3次元ポアソン方程式のソース項同定逆問題において,ソース個数,強さ,位置を境界データにより陽に表現する解法を提案する.球面調和関数展開を介して得られるソースパラメタと境界データ間の代数方程式の中で,どの調和係数が高いSN比で得られるかは,ソースの空間分布とデータ計測法により決まる.従って用いる調和係数の選定が重要である.我々は,1)低周波調和係数を用いる方法,2)高周波成分までの無限級数を用いる方法を提案する.3次元ソース位置を,方法1)はxy平面に,方法2)はリーマン球面に射影し,1)はソースが比較的一様に領域内に分布している場合に精度良くソースを同定するのに対し,2)はソースが表面付近に集中している場合,解像力高く同定可能であることが示される.1)2)とも,ハンケル行列の首座小行列式によりソース個数Nを推定し,N次方程式の解として射影位置を求めるアルゴリズムとなる.