海岸工学講演会論文集
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エスチャリーにおける懸濁物質の浮遊機構 (1)
鷲見 栄一
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1974 年 21 巻 p. 453-458

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抄録
海洋系のひとつのモデルとして, 海洋を混相した巨大な流れと考える。そこに含まれる各相を力学に関係した点で考えると, 固相・液相・気相になる。ここでは, 流れを各相に対する外力として考え, 海洋に生起する種々の現象を各相間のおよび流れとの相互作用と考える。海水中に存在する懸濁物質 (Suspended matter) を固相というカテゴリーの中でとらえ, 他の相および流れとの相互作用の解明という点で懸濁物質の輸送機構を把握する。この懸濁物質は, 近年の汚染問題に大きく関与しており, その輸送・堆積・再浮上 (まき上がり) の諸現象の解明は早急な課題と思われる。現在において, 理論および測定器の発展段階により多く制約されているので, 懸濁物質の浮遊機構という点に関して,(1) 固相-液相,(2) 固相-液相および流れ, という形で得られた実測データを例示する。
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