2006 年 53 巻 p. 1-5
回折効果を考慮したエネルギー平衡方程式の高次差分モデルであるExEBED波浪モデル (間瀬ら, 2001) をより実用的なモデルに改良するために, 透過および越波の効果を考慮するルーチンを組み込み, それぞれの効果について実験結果あるいは経験式と比較して検証を行った.また, Panら (1998) による多方向不規則波の捨石防波堤群周辺における浅海変形実験に本波浪モデルを適用し, 防波堤群前面の横断方向および防波堤間の岸沖方向の波高分布の比較を通して, 本波浪変形モデルの妥当性を示した.さらに, 防波堤背後において, 透過・越波が波高分布に与える影響を検討した.