抄録
斜面上に存在する抽水植物群落の波高減衰機能を実験と解析モデルを用いて検討した. 実験は水路に斜面と抽水植物を単純にモデル化した円柱を設置し, 周期1.6sで波高5.4-11cmの波をかけたものである. その結果, 浅水変形領域では円柱群の効果が顕著なのに対し, 砕波帯ではほとんど効果がないことがわかった. これは砕波帯では砕波によるエネルギー損失が大きく, 円柱群によるエネルギー損失はほとんど無視できる程度であることによっており, 本研究ではそれを解析モデルにより定量的に評価した. また, 本解析モデルを現地条件に適用して抽水植物群落の波高減衰機能を検討し, 効果は潮位によって大きく異なることを示した.