抄録
波浪・海域制御を目的とする重力式構造物を低天端堤とする場合, 所要の耐波安定性を確保するのに堤体幅を大きくすることが必要な場合があるが, その場合一般の防波堤に比べて揚圧力の影響が大きくなる. 本研究では, セルラーブロックの構造に着目し, 底面に作用する揚圧力を, 中詰部を透過させることで低減する構造のセルラーケーソン堤を開発し, 水理模型実験によってその妥当性を検証した. その結果, 堤体の底版および上蓋に20%程度の開口を設けることで揚圧力の作用を受けない構造にできること, 低天端堤としての水平波力の低減は従来の混成堤と同程度であることおよび波高伝達率は従来の混成堤のそれとほぼ同じであることが分かった.