抄録
IT系企業において高付加価値を顧客に提供するためには、技術系社員のキャリアアップが重要になる。キャリアアップはITSS *1の職種間の移動として実現する。しかし、社員が中堅層になり職種変更などが必要となる段階で、職種間移動に対応するには、それまでに修得したスキルでは不十分であることが多い。目標時期までに必要な職種・レベルの体制とするためには、厳しい状況で育成せざるを得ない状況に、しばしば直面する。本論文では、IT系技術者の育成を長期的視点で捉え、中堅層での職種変更を前提に、入社5年目の若手層に求める人材像を明確化して、これを実現するための段階的育成について述べる。