抄録
日本大学船橋キャンパスに於いては、RC4階建て校舎に対して、順次、耐震改修が行われつっある。それら校舎の、補強前後で、振動特性の把握と、耐震補強効果の検証を行う予定である。ここでは、すでに補強の終わった2校舎と、補強着手が確定した1校舎について、起振実験、常時微動観測等を行って、振動特性を把握した結果について述べる。起振実験については、FFTにより、伝達関数を求め、SN比の小さい常時微動については、動的特性を精度高く得るため、FFT, AR, ARMA, ERA等の手法について比較検討し、結局ARMA法でデータ解析をおこなった。また、起振実験結果と常時微動観測結果を比較して、常時微動観測結果の信頼性を明らかにした。観測による補強前後の振動特性の差、および、その数値シミュレーションにより、耐震補強効果を確認した。