抄録
外径5450mmの共同溝シールドトンネルを対象として, 免震構造の適用について検討を実施した. 総延長約5.4kmの共同溝であり, その間に発進, 到達, 中間合わせて7立坑が構築される. 本共同溝ではレベル2地震動を対象とした耐震検討が行われ, 7立坑のうち5立坑の接合部で地震対策を実施することとなった. これらのシールドトンネル立坑接合部において, 筆者らは免震層と滑動塗料を外周に塗布した滑り型セグメントを併用した新たな免震構造の適用を, 免震設計法に基づいて検討した. その結果, 新免震構造が従来型の免震構造と同等以上の耐震性能を有することが示された.